わかりやすく説明して行きたいと思います。
電子伝達系とは生体内で脱水素反応によって生じた電子が一連の酸化還元酵素によって連鎖的に受け渡される関係を成している構造のことです。
はーーーい、むずかしー。
だからわかりやすく説明していくよ!
電子伝達系は電子を受渡する電子伝達体の働きによって上手く機能しています。
電子伝達体は電子を奪う力、
また電子を放出する力の指標である酸化還元電位の違い
によって電子受容体と電子供与体の2種類に分けられる。
野球で例えるなら電子供与体がピッチャーで、
電子受容体がキャッチャーみたいな感じ。
光化学系IIから電子を渡し合って最終的に光化学系Iに運ばれる。
今回登場するのは
プラストキノン(PQ)
シトクロムb6f複合体(cyt-b6f)
プラストシアニン(PC)
の三つの伝達体です。
まず、光化学系Iから放出された電子2つは
プラストキノンに送られます。
このとき電子と結びつきたいと思っている水素イオン(プロトン)が
ストロマ(チラコイド外)から入ってきます。
そして電子と結びつき見事水素に還元されてプラストキノンと合体します。
そしてプラストキノンがプラストキノールになります。
2(H+) + 2(e-) + (PQ) = (PQH2)
いわゆる二電子還元と言うやつです。
水素と電子が引っ付いたり離れたりして酸化還元が繰り返されています。
これが脱水素反応
そのあとプラストキノールはシトクロムb6f複合体と言う場所に移動します。
ここで電子を放出します。
このとき水素から電子が供給されるため水素が再び水素イオン(プロトン)に変わります。
しかしこの反応はシトクロムb6f複合体の内側のチラコイド側で行われるため、
水素イオンはストロマに戻らず、チラコイド内に移動し、溜まっていきます。
そうしてチラコイドの内側と外側(ストロマ)で
水素イオンの濃度に差が生まれてくるのです。
プロトン濃度勾配と言います。
これが動力源となりエネルギーの元であるATPの合成に
ふかーく関わってくるのです。
さて、シトクロムb6f複合体から電子を受け取ったプラストシアニンは
還元され、そして同じように電子をまた放出するのです。
いよいよ次回光化学系Iが登場します。
お楽しみに
補足ですが チラコイドの中身をルーメンと言います。知っていて損はない!
熱中症気をつけてね。